計画地周辺の植生・植物相・動物相・歴史・文化などについて綿密に調査。その結果に基づき、緑地計画を行います。同じ地域の在来種は長期にわたって共存しているため、特定の植物が他を被圧しにくい特徴を持ちます。さらに、光・水・土壌などの環境圧を考慮して計画されるので、安定した緑化が可能です。また、植物の種構成や植栽基盤に関する設計協力も行います。
1)地域性種子
種子を採取し地域性種子として供給します。種子採種は次世代への影響に配慮し、利用可能な種子の20%以下に留めます。
2)地域性種苗
採取した種子や挿し木をもとに苗を育成します。採取地、植物種ごとに生産ラインの管理を行い、トレーサビリティを確保します。
3)地域性中高木
関東圏については2016年より主要な中高木20種の生産を開始し、2019年から供給を開始します。
4)林業・耕作放棄地からの供給
計画地周辺の林業・耕作放棄地から地域性種苗や中高木を供給します。放棄された場所を活用することにより地域に貢献し、材料供給にかかる期間の短縮と自然環境への負荷を軽減します。
施工地の光・水・土壌などの環境条件を十分に把握し、それに対応した植物を配置します。地域植生ユニットは植栽基盤上に設置し、地域性種苗は通常のポットと同様に植え付けます。その土地本来の植生を活かし、地域固有の環境を保全することで自然の力を引き出します。目指すのは、時を経るほどに、より豊かになる自然環境の創出です。
植栽地の風・光・種間競争など、自然の作用を利用した植栽管理を実施。風による成長の抑制、植物の成長がもたらす被陰や落ち葉の分解など自然の力を可能な限り取り入れ、通常よりも維持管理費を削減します。また、自然環境を学ぶための環境教育、観察会等のイベントも実施。地域とのつながりが生まれ、コミュニティの拠点として活用が可能となります。
二子玉川東第二地区市街地再開発事業
長崎県庁舎行政棟
文京区須藤公園
野山北・六道山公園
遅野井川
全国都市緑化はちおうじフェア
環境教育
明治大学黒川農場自然生態園
道路法面種子採種
國學院大學
小鳥がさえずる公園
映画「植物図鑑」
通常の緑地に比べ少管理な緑地となり、管理コストを削減します。
レフュジアでは植栽する場所の環境に適した在来種を植栽するため、事前に植栽地の環境を十分に検討した場合、必要以上の植物の成長や枯損が起こりにくく、安定した少管理な緑地となります。
・選択除草
植栽後2年程度は外来種の侵入が予想されるため、年3回程度の選択除草を行います。十分な被覆率になった時点で選択除草の頻度も低下します。
二子玉川の事例では約8000㎡の緑地で外来種は16種確認されました。外来種をリストアップして作業員に指示することで比較的簡単に選択除草が可能です。
・刈り込み
草地を再現する場合は定期的な刈り込みが必要です。目的とする草地の高さによって、年1回~3回の刈り込みが必要となります。
・間引き
特定の種が優占し、意匠上問題となる場合は適宜間引きを行います。
環境が支えられる植物の大きさには上限があります。日照、水分量、土壌厚、風当たりなどの環境を考慮して、その環境に適した植物の組み合わせを再現することで、成長をコントロールし、少管理な緑地を造ることが可能です。
二子玉川では風当たりが強く乾燥する場所に、風当たりが強く乾燥する場所に成立する河川の植生を再現することで、ほとんど管理を行うことなく景観を維持しています。
・土壌が薄く水分の少ない場所に、安定した環境に生育する植物(シラカシ、ヤブラン、アオキなど)を植栽
→成長が悪く、捕植や植替え、土壌改良などの管理コストが増加する
製品が混ざらないように採取地から納品まで識別管理が可能な事業を認定する制度です。
箱根植木は2016年に第一号認定を取得しています。
生産された植物がどこで採取された植物かを物件毎に認定する制度です。
箱根植木は2016年に第一号認定を取得しています。
Refugia®は二子玉川東第二地区第一種市街地再開発事業を機に事業化されました。
二子玉川の原風景を緑地に再現するため、設計者の株式会社ランドスケープ・プラス様と協力し、多摩川流域から種子を集めて緑地を作りました。そこで得た、自然の中での植物の組み合わせ、種子を取る環境や季節、在来植物を使ったワークショップなどのノウハウを一連のサービスとして整理し、全国に展開しています。
箱根植木株式会社2017.7.18
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