2022年12月15日 里山林の小径

朝7時から10時くらいでしょうか 里山の小径に 陽光が降り注ぎ、まばゆいばかりの落葉樹の葉の透過光に包まれます。

 

秋から冬へと移ろいゆく葉の色づきに、かつての武蔵野を描いた国木田独歩の一節を想いだしました。

「楢の類だから黄葉する。黄葉するから落葉する。時雨がささやく。凩(こがらし)が叫ぶ。一陣の風   小高い丘を襲えば、幾千万の木の葉高く大空に舞うて、小鳥の群かのごとく遠く飛び去る。木の葉落ち尽せば、数十里の方域にわたる林が一時に裸体になって、蒼ずんだ冬の空が高くこの上に垂れ、武蔵野一面が一種の沈静に入る。空気が一段澄み渡る。遠い物音が鮮かに聞える。」

国木田独歩 武蔵野より  (3階にて撮影)